「氷川清話」を巡る直接対決|勝海舟vs小栗上野介忠相

幕末の大英雄・勝海舟の語録『氷川清話』。実はそこには、無実の罪で散った天才実務家・小栗上野介への凄まじい嫉妬とマウントが隠されていた?二人の凄まじい愛憎劇と現代にも通じる口先セルフプロデュースvs現場の圧倒的実績の真相!

幕末の英雄として今なお語り継がれる勝海舟の語録集である『氷川清話』は、彼のべらんめえ口調と達観した人生観が詰まった名著として知られています。世の中の有象無象を上から目線でぶった斬りあたかも自分だけが時代のすべてを見通していたかのように語るそのスタンスは現代の私たちが読んでも爽快感を覚えるほどです。

もしも勝海舟によって死後に散々ディスられ功績を奪われ挙げ句の果てに「要領が悪かったから死んだ」とまで言われた天才実務家小栗上野介がこの本を読んだらどうなるでしょうか。

氷川清話の嘘|勝海舟と小栗上野介のリアルな関係とは?歴史オタクの極秘考察
教科書の英雄・勝海舟の裏の顔を歴史オタクが徹底考察!なぜ彼は幕末屈指の天才実務家・小栗上野介に嫉妬し、死後にまでマウントを取り続けたのか?『氷川清話』の嘘や咸臨丸の真実、生存者による凄まじいセルフプロデュース術の光と影を暴きます。

今回は勝海舟が『氷川清話』に残した数々のイキリ名言に対して小栗上野介が容赦ないロジックと歴史的事実をもってブーメランを突き返し、徹底的に論破していくという超大型の妄想レスバ企画をお届けします。口先だけのセルフプロデュースと圧倒的な実績とロジックの衝突が生み出す痛快なドラマを心ゆくまでお楽しみください。

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「個人属性の祭り」とイキる勝海舟 vs 圧倒的実務で詰め寄る小栗上野介

まずは『氷川清話』の中で勝海舟が発したいかにも時代を達観したかのようなこの発言から見ていきましょう。

勝海舟「オイラがいなきゃ新政府も旧幕府も回らねえんだよ。個人的な感情や属性で祭りをやってるような奴らに、この国の舵取りができてたまるかってんだ」

このいかにも「俺が裏ですべてをコントロールしてやった」と言わんばかりの大口に対して、小栗上野介が静かに『氷川清話』を開き目の奥を光らせながら詰め寄ります。

小栗「ん?これは…氷川清話?どれどれ…」

「てやんでい、過去のことにいつまでも囚われるなよ。オイラはな大局を見て動いてたんだからさ」

小栗「は?お前には回せねえだろ。どの口が言っているんだ?」

「ひいっ!見ないで!そんな冷たい目で本を読まないで!」

小栗「お前は自分がいないと政府が回らないようなことを言っているがお前が実際に動かした実務の具体的な数字とシステムを言ってみろ。お前が作った神戸海軍操練所はどうなった?お前の口八丁と勢いだけで作った結果、まともな管理組織も作れずに塾生が暴走して爆速で閉鎖に追い込まれただろうが。組織の運用すらまともにできない人間に国家の運営が回せるわけがないだろう」

「うぐっ…あれは薩摩の奴らがだな…」

小栗「他人のせいにするな。私はアメリカで通貨交渉を行い金の含有量を計算して国際標準の比率を叩き出し、帰国後は横須賀に近代的な造船所と製鉄所をゼロから建設した。国家のインフラというものはお前のような口先だけのパフォーマンスではなく、正確な計算と予算管理と現場の技術者があって初めて回るのだ。お前が回していたのは自分の好感度と保身のコマだけだろう」

勝海舟の得意技である「雰囲気で語る偉人論」は数字と実績で詰めてくる超一流のエリート官僚・小栗の前では一瞬で崩れ去ってしまうでしょう。

「小利口な奴ばかり」と語る勝海舟に襲いかかる歴史のブーメラン

続いて現代のビジネス書でもよく引用される勝海舟の「若者や同僚に対する説教」のターンです。勝は世の中の人間をこのようにバッサリと切り捨てています。

勝海舟「世の中には小利口な奴ばかりが増えて困るよ。知識や理屈は立派だがいざという時に腹をくくって泥をかぶれる骨のある奴がいない。目先の出世や小さな手柄にこだわり、国や組織の10年後や50年後という大局を見据える眼がないんだ。失敗した時の言い訳ばかりを先に用意してリスクを取ろうとしない姿はまったくもって情けないね」

一見すると非常に深みがありぐうの音も出ない正論のように聞こえます。しかし、小栗上野介はこの「腹をくくる」「未来のビジョン」「リスクを取る」という単語のすべてにおいて、勝海舟自身が最も巨大なブーメランを抱えていることを見逃しません。

小栗「は?お前が未来を語るのか?口八丁で周囲を巻き込んで海軍操練所を作っておきながら手に負えなくなったらあっさりと放り出した男が何を言っているんだ。それに山岡鉄舟の手柄はどうした?」

「や、山岡はオイラの手下みたいなもんでぃ…」

小栗「嘘をつくな。江戸無血開城の本当の功績者は新政府軍の渦中に単身で飛び込み西郷隆盛と命懸けの交渉を行って降伏の基本条件を取り付けてきた山岡鉄舟だ。お前はその安全が確保された後に出て行っておいしいところだけを全部かっさらっていっただけではないか。泥をかぶるどころか、他人に危険な泥をかぶらせて自分は綺麗な服を着てカメラの前に立ったのがお前だ」

「ひいっ!ちくしょうめ!本当のことも混ざってるから余計に刺さる!」

小栗「さらに言えばお前の言う『未来のビジョン』とは何だ?江戸の街を無血開城という名目でタダで官軍に差し出し上層部だけはちゃっかり生き残った後、残された幕臣たちに何のアフターフォローもせず上野・甲府・越後・会津・函館という各地の悲惨な戦場へ彼らを送り出す原因を作ったのはお前だぞ。彼らが泥をかぶって死んでいく間、お前は料亭で酒を飲みながらセルフプロデュースに励んでいたのだろうが」

勝海舟の言動の恐ろしいところは「最も自分から遠い高潔な言葉」をあえて使うことで、自分をその高潔な側に見せるというテクニックです。しかし実際に命を懸けて未来の日本のためにインフラを作り最期は言い訳一つせずに首を差し出した小栗からしてみればその説教はあまりにも痛々しい自己弁護に過ぎなかったのはずです。

氷川清話の嘘|勝海舟と小栗上野介のリアルな関係とは?歴史オタクの極秘考察
教科書の英雄・勝海舟の裏の顔を歴史オタクが徹底考察!なぜ彼は幕末屈指の天才実務家・小栗上野介に嫉妬し、死後にまでマウントを取り続けたのか?『氷川清話』の嘘や咸臨丸の真実、生存者による凄まじいセルフプロデュース術の光と影を暴きます。

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くまおの視点👀

会社の中を見渡してみると勝海舟のように「口が達者で、プレゼンが上手く、上が喜ぶようなセルフプロデュースが得意なタイプ」が評価され出世していく場面に度々遭遇します。彼らは失敗しそうになると上手に他人に泥をかぶらせ成功したプロジェクトはおいしいところだけを自分の手柄としてアピールします。

一方で、小栗上野介のように「寡黙に現場で最も難易度の高い実務をこなし誰もやりたがらないシステムの構築やトラブル処理を引き受けているタイプ」は、自分上げな立ち回りが苦手なために損をしたり要領が良い人間に実績を横取りされてしまうことがあります。

もしあなたが日々の仕事の中で「口だけで立ち回る要領の良い人間」に嫌気がさしたり自分の地道な努力が評価されないことに悔しい思いをしているならば、ぜひ小栗上野介という男の生き様を思い出してみてください。

勝海舟の『氷川清話』は、人間味あふれる世渡りの技術書として読む分には非常に面白い本です。しかしその華やかな言葉の裏側には倒れていった本物の天才たちに対する強烈なコンプレックスと生き残った者のドロドロとしたエゴイズムが隠されていたという真実を知ることで私たちはより多角的にそして冷徹に人間というものを観察できるようになるのではないでしょうか。

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