この記事はオープンワールド広さランキングTOP10|史上最大マップはどのゲームか【2025年版】の続きの記事となります。
ここから本記事です

- 第11位:Assassin’s Creed IV: Black Flag
- 第12位:DayZ
- 第13位:ARK: Survival Evolved
- 第14位:The Witcher 3: Wild Hunt
- 第15位:Assassin’s Creed Odyssey
- 第16位:Assassin’s Creed Valhalla
- 第17位:Grand Theft Auto V
- 第18位:Elden Ring
- 第19位:Red Dead Redemption 2
- 第20位:ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
- 第21位:The Elder Scrolls V: Skyrim
- 第22位:Grand Theft Auto: San Andreas
- おわりに:広さと中身、そしてこれから
- 参考資料・出典
第11位:Assassin’s Creed IV: Black Flag
帆船で巡る海洋オープンワールドの完成形
Assassin’s Creed IV: Black Flagは2013年発売。シリーズの中でも珍しく、陸ではなく海を主役に据えたオープンワールドです。舞台は18世紀のカリブ海で、ハバナやキングストンのような都市から小島、無人島、難破船スポットまで含めてマップは約235平方キロメートルとされています。
ただし体感として支配的なのは海です。マップの大半を海域が占めており、島と島の移動は帆船での航行が基本になります。上陸できる島は多いものの、陸地そのものは小さめで、ジャングルや浜辺に財宝や素材が配置されている程度の場所も少なくありません。町のように人が集まる拠点は限られるため、陸上探索の密度はシリーズの都市型作品より控えめに感じます。
一方で海上は退屈しにくい作りです。敵船や商船が行き交い嵐に巻き込まれ海の生き物が跳ねる。海戦や拿捕、船団襲撃といった遊びが継続的に起きるので、広い海域がそのままコンテンツになっています。移動は自船のジャックドー号が中心で、航海の没入感を味わう設計です。発見済みの港や拠点にはファストトラベルも用意されていますが、あえて自力航行するほど面白さが増すタイプの広さです。
広さの中身が海であるという特殊な例ですがこの大胆な設計はシリーズ屈指の人気を獲得しその後の作品が海戦や航海要素を取り込む流れにもつながりました。
第12位:DayZ
終末サバイバルを成立させた巨大マップ
DayZはゾンビサバイバルというジャンルを大きく押し上げた作品で、Standalone版は2014年に登場しました。舞台は旧ソ連風の架空地域チェルナルースで、マップは約225平方キロメートルとされています。プレイヤーは海岸に装備なしで放り出され食料や武器を探しながら内陸へ進んでいきます。
町や集落は点在しており、都市部では物資を回収できます。ただしゾンビが徘徊しているうえに、最大の脅威は他の生存者です。物資の奪い合いが起きやすく、建物が密集するエリアほど緊張が上がります。その反面、街と街の間は森や草原が広がり何も起きない時間が長く続きます。ここがDayZの味で、静けさが続くほど遭遇の怖さが増す構造です。アクションの密度だけで測ると薄く感じる場面もありますが、サバイバルとしては意図的な空白になっています。
移動は基本徒歩です。ファストトラベルはなく、走っても横断に数十分から一時間以上かかります。車両は存在しますが、すぐに乗れる状態ではなく修理や燃料調達が必要で手に入れた瞬間にゲームの難易度が別物になります。広さをショートカットさせずリスクと時間で生存感を作る。DayZはその設計で後のオンラインサバイバル作品群に強い影響を残しました。
第13位:ARK: Survival Evolved
恐竜に乗って走れる大規模サバイバルマップ群
ARK: Survival Evolvedは2017年に正式版がリリースされた恐竜サバイバルです。特徴は単一マップの広さだけではなく複数の公式マップが存在することです。代表的な大型マップとしてRagnarokが約144平方キロメートル規模とされ、他にも100平方キロメートルを超えるマップがいくつかあります。初期のThe Islandはそれより小さめですが、遊びの密度は十分に確保されています。
ARKの世界は自然環境が主役です。ジャングル、湿地、雪山、火山、海底といった生態系が一枚のマップに詰め込まれ資源と危険が明確に分布しています。街やストーリーNPCがいるタイプではなく、プレイヤーが拠点を作り採取し狩りをして生活圏を広げていくサンドボックスです。その代わり生物と資源ノードは豊富で移動中に何も起きない時間は比較的少なめです。空白で雰囲気を作るというより環境そのものが常に圧をかけてくるタイプの広さです。
移動手段が強烈に変化する点もARKらしさです。序盤は徒歩中心で苦しいですが、恐竜をテイムできるようになると景色が変わります。陸上の高速移動が可能になり飛行生物を手に入れると地形の制約がほぼ消えます。ベッドのリスポーンを利用した実質的な高速移動もあり、生活圏が広がるほど世界が近くなる設計です。さらにマップ間の転送が可能で別マップへ渡って資源や生物を求める遊び方も成立します。単体でも広いのに世界が複数ある。ARKはその構造で長期プレイを支えています。
第14位:The Witcher 3: Wild Hunt
総面積は控えめでも密度で押し切る傑作
The Witcher 3: Wild Huntは2015年発売。オープンワールドRPGとしての評価は語り尽くされていますが広さの面でも当時は上位クラスでした。フィールドは複数地域に分かれており、全エリア合計で約135平方キロメートル程度とされます。マップが完全に地続きではない点はあるもののその分だけ各地域の作り込みが深い作品です。
代表的なエリアとして、戦乱の田園地帯と大都市を抱えるノヴィグラド周辺があり、北方のスケリッジ諸島は群島と寒冷な地形が中心になります。追加DLCではトゥサン公国が登場し空気感が一気に変わります。景観の多様性が強く同じ広さでも旅の印象が単調になりにくい構成です。
密度が高い理由はクエストの質と量です。寄り道の先に必ず何かがあり、短いサイドクエストでも人物と状況が立ち上がります。広いだけで薄い世界ではなく、歩いた距離が物語に変換されるタイプです。移動は愛馬ローチと徒歩が基本で看板を解放するとファストトラベルが可能になります。広さを感じさせつつ移動の負担を現実的に抑えるバランスが上手い作品です。
ランキングの中では、面積だけで勝負していない代表例といえます。広さが物語密度に負けていない。そこがThe Witcher 3の強さです。
第15位:Assassin’s Creed Odyssey
古代ギリシアを海ごと抱えた広域マップ
Assassin’s Creed Odysseyは2018年発売。舞台は紀元前5世紀の古代ギリシアで、エーゲ海の島々と本土の一部を含む広域マップが用意されています。面積は約130平方キロメートルとされ、海域がかなりの割合を占めます。古代の港町や神殿、山岳地帯をまたいで旅するスケール感が売りの作品です。
景観は現実の地形をベースにしているため劇的にファンタジーへ振れるわけではありません。ただ雪山や火山島、沿岸の都市、オリーブ畑の平野など、地形の変化はしっかりあります。歴史観光の気分で巡れる名所が多い点も特徴です。
一方で、広さの体感には好みが出ます。シンクロポイントが充実していてファストトラベルの導線が強いため、移動の長さがプレイ体験に残りにくい面があります。海も船で航海できますがBlack Flagほど海戦主体ではなく旅の比重はクエストの流れに合わせて調整されています。広い世界を歩いて実感するより広い舞台を効率よく巡回して物量を浴びるタイプです。
それでもシリーズの転換点としてRPG化したアサシンクリードの規模を一段上げた作品であることは確かです。海と島と都市が一体になった広さは、古代ギリシアを旅している感覚をきちんと残します。
第16位:Assassin’s Creed Valhalla
ヴァイキングの定住譚が支えるシリーズ最大級の陸地
Assassin’s Creed Valhallaは2020年発売。舞台は9世紀のイングランドで、シリーズの中でも陸地フィールドの比重が大きい作品です。マップはイングランドの大部分に加えて、序盤のノルウェー、北米ヴィンランドの一部など複数エリアに広がります。拡張分まで含めた総計は約120平方キロメートル規模と見積もられ同シリーズでも最大級の陸地マップに入ります。
風景は川と森が多い中世英国らしい地形が中心です。砂漠や熱帯のような強い差は少なめですが北のノルウェーでは雪原も体験できます。集落や修道院が点在していて襲撃と略奪がゲームの柱になっています。目的地へ向かう途中にも小さな出来事が挟まりやすく広さの割に間延びしにくい構造です。
移動は馬が主役で川沿いはロングシップの移動が活きます。ファストトラベルももちろん可能ですが、本作は目的地を過剰に案内しない探検モードが用意されました。手がかりを拾いながら進む流れになるため、同じ距離でも踏破感が残りやすいのが特徴です。広い陸地を遊ぶシリーズ作品として、方向性がはっきりしたタイトルです。
第17位:Grand Theft Auto V
密度と広さの両立で基準を作った現代都市
Grand Theft Auto Vは2013年発売。架空のロサンゼルスであるロスサントスと、その周辺の田舎エリアであるブレイン郡を一つの地続きマップとしてまとめた作品です。陸海合計の面積は約81平方キロメートルとされ当時の水準では突出していました。
市街地は交通量も人の流れも常に多く都市としての密度が高いのが強みです。そこから北へ抜けると空気が変わり山岳や砂漠が広がる静かな地域になります。都会と田舎が同じ地図に収まっているため、同じミッションでもロケーション次第で手触りが変わります。違法取引の緊張感もあれば、荒野での騒動もある。地形が遊びの幅に直結しています。
移動は乗り物の種類が圧倒的です。車とバイクだけでなくヘリやジェット、船まで操作できます。明確なファストトラベルは基本なく、タクシーの移動スキップがある程度です。ただしキャラクター切替で離れた場所へ一気に飛べる仕組みがありストーリー進行のテンポを落としにくい設計になっています。広さだけでなく広さを飽きにくくする作法が完成しています。
第18位:Elden Ring
数値以上に巨大に感じる立体フィールド
Elden Ringは2022年発売。フロム・ソフトウェアが本格的なオープンフィールドへ踏み込んだ作品です。地上の広さは一説に約79平方キロメートルとされますが、これは水域も含む数字として扱われることが多いです。検証勢の試算ではもっと小さいという話もあります。ただし本作は地下世界が別階層として存在しさらに各地にダンジョンが大量に埋め込まれています。結果として体感ボリュームは面積の話だけでは収まりません。
リムグレイブの草原から始まり、腐敗の大地、湖の地域、火山地帯、雪の山嶺へと進むにつれて景色がガラッと変わります。地上だけで終わらず地下へ潜ると空気も色も別世界になります。何もない平地に見えても寄り道の先でボスに遭遇し洞窟が口を開けイベントが始まる。密度は明らかに高い側です。
移動は霊馬トレントが要です。二段ジャンプができるため地形攻略の自由度が跳ね上がります。祝福間のファストトラベルも整備されていて探索の試行回数を増やせる設計です。広いのにだれにくいのは、広さそのものより「発見が続く配置」によるところが大きいです。
第19位:Red Dead Redemption 2
大自然の余白と生活感の密度が同居する広野
Red Dead Redemption 2は2018年発売。開拓時代のアメリカを舞台にしたオープンワールドで、マップは約75平方キロメートル規模とされます。GTA Vに近い数字ですが時代設定の都合でスピード感は別物です。自動車はなく基本は馬での移動になります。その遅さが世界の重みを作っています。
湿地と大都市がある地域、平原と森林の地域、雪山、乾いた土地といったように州ごとに表情が違います。道中で動的イベントが起きやす、通りすがりの依頼やトラブルが頻繁に挟まります。野生動物の存在感も強く、狩りをしているだけで一日が終わるタイプの密度があります。何もない時間もありますがその静けさが演出として成立するのがこの作品の強さです。
ファストトラベルは限定的で駅や馬車、キャンプ機能に寄る部分が大きいです。つまり基本は移動そのものを遊ばせる作りです。風景と音と偶発イベントの精度が高いので移動時間が苦になりにくい。広さをリアリティに変換できた例として強い作品です。
第20位:ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
地上に加えて空と地底で広さの体感が跳ねる
ティアーズ オブ ザ キングダムは2023年発売。地上のハイラルは前作の地形をベースにしつつ洞窟や地形変化が加えられています。地上面積だけなら前作と同程度とされますがこの作品は空島と地底が加わります。縦方向に世界が増えたことで体感のスケールが一段上になります。
地上は平原、火山、砂漠、雪山、海岸といったバイオームが揃っていて、移動しているだけで景色が変わります。空島はギミック寄りで、地底は暗闇と広域探索が主役です。層ごとに役割が分かれているため、同じ探索でもテンションが変わります。密度も高く祠やミニチャレンジが連鎖しやすい構造です。
移動面はゾナウギアの存在が決定打です。乗り物を自作できるので、広い世界を自分の発明で短縮できます。ワープも整備されていますが、それ以上に「移動そのものが遊びになる」設計が強いです。広さの数字よ、広さを遊べる仕組みが印象に残るタイプです。
第21位:The Elder Scrolls V: Skyrim
面積以上に広く感じる高密度オープンワールド
Skyrimは2011年発売。マップの広さは約37平方キロメートルとされ大作の中では控えめな部類です。ただしSkyrimが今も語られる理由は面積ではなく密度です。都市と村、砦と洞窟、遺跡が短い間隔で並び、少し歩くたびに寄り道の入口が見つかります。
寒冷地が中心ではあるものの雪原だけでは終わりません。森もあれば温泉地帯もあり地形のうねりで景色が変わります。加えてドラゴン襲撃や内戦の空気が世界に緊張を入れ続けます。広さそのものより「歩いた距離が体験に変わる」速度が速いのが特徴です。
移動は徒歩と馬が基本で発見済み地点へのファストトラベルも可能です。都市間の馬車移動もあるため寄り道と移動の負担が両立しています。広すぎないのに冒険が長く感じる。密度設計のお手本として扱われるのはそのためです。
第22位:Grand Theft Auto: San Andreas
PS2世代で三都市を詰めた伝説級スケール
San Andreasは2004年発売。PS2世代で約36平方キロメートル規模の州を用意ししかも三つの都市と郊外をまとめて見せた作品です。ロスサントス、サンフィエロ、ラスベンチュラスの三都市があり、その間に農村、森林、山、砂漠が挟まります。都市ごとに空気が違い移動そのものが旅になります。
都会では人と車が溢れ、北へ行くほど静けさが増します。密度のメリハリが強く、同じ地図の中でゲームのテンポが変わるのが特徴です。プレイヤーが広さを感じる瞬間が多く、当時の衝撃は今でも語られます。
移動手段も豊富で、車とバイクに加えて飛行機や列車まで扱えます。ファストトラベルは基本なく、目的地へ向かう時間も含めて遊ばせる設計です。それでも退屈しにくかったのは、移動中に寄り道が挟まる作りとやれることの物量が揃っていたからです。技術面でもデザイン面でもオープンワールド史に残る一作です。
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おわりに:広さと中身、そしてこれから
ここまでオープンワールドゲームのマップ規模を軸に、話題作をランキング形式で見比べてきました。上位にはMinecraftやNo Man’s Skyのような事実上無限に近い世界が並びます。あの領域はもはや広いというより遊び手の想像力を受け止める器そのものです。
ただ、記憶に残るのは数字が大きい作品だけではありません。SkyrimやThe Witcher 3、Red Dead Redemption 2のように面積が極端ではなくても「広く感じる」タイトルがあります。移動の途中で事件が起きる。景色が変わる。寄り道が誘ってくる。こういう設計が積み重なると、数値以上のスケールが立ち上がってきます。広さは面積で決まるのではなく体験の連なりで決まる。ランキングを並べてみるとその差がはっきり見えてきます。
オープンワールドは成熟期に入り単純な広さの競争は落ち着いたと言われます。それでも終わったわけではありません。Starfieldは惑星を分割してでも「星へ行ける気分」を作りました。ティアーズ オブ ザ キングダムは地上だけで勝負せず空と地底を足して縦方向の広がりを出しました。方向性が変わっただけで広がりへの挑戦は続いています。
これからは手続き生成と手作りのハイブリッドがさらに進むはずです。世界を大きくしながら空白を減らす。移動を負担ではなく遊びにする。そのための技術と設計が問われます。結局のところ鍵になるのは、広さそのものではなく広い世界で何を感じるかです。冒険している実感をどう作るか。そこに次の勝負が移っていきます。
今回取り上げたタイトルはどれも広さの使い方が違います。だからこそ、同じランキングでも印象が被りません。気になった作品があれば、実際に歩いてみてください。広さがゲームにもたらすものは、スペック表の数字よりも自分の足で移動した時間の中に残ります。
参考資料・出典
各ゲームのマップ面積データは公式発表や有志の検証値を参照、中心に記載しています。
また、一部作品の体感的な広さ・設計意図については開発者インタビューや有識者のノート記事などを参考に補足解説を行いました。




