劇場を揺らす猗窩座再来の衝撃
2025年7月18日『劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』が全国452館という大規模スケールで公開された。IMAX対応館も含めTOHOシネマズ新宿では1日40回という異例の上映数が組まれたことからも製作側の自信と観客の期待値の高さがうかがえる。
公開初日の13時30分時点でのチケット販売枚数は約26.5万枚。これは、前作『無限列車編』の初日を超える勢いで同じく話題となった『名探偵コナン 隻眼の残像』の1日分の動員数にも匹敵する数字だ。
興行収入は初日だけで約17億円。これはあの社会現象を巻き起こした『無限列車編』の12.6億円を凌駕するスタートとなった。

新宿・池袋・秋葉原に広が無限城現象
映画の盛り上がりは数字だけでは語れない。X(旧Twitter)上では、主要都市の劇場前にできた行列や完売報告が次々と投稿され都市ごとの温度差を超えた一体感すら生まれていた。
新宿:1日40回上映の盛況
TOHOシネマズ新宿では早朝から深夜まで鬼滅ファンで埋め尽くされた。最速上映のチケットは即完売。7月14日の予約開始直後、わずか数分で主要劇場の座席が消える異常事態となった。
「#猗窩座再来」で検索すれば初日から泣いた・震えたという感想がタイムラインを埋め尽くす。劇場内は静寂というより共有された熱狂に包まれ終演後には拍手が起きた会場もあった。
池袋:広告と上映回数が示す聖地の本気
池袋では、映画公開初日となる7月18日にTOHOシネマズ池袋で31回の上映が行われ全日フル回転での対応が話題となった。2日目にして13回分がすでに満席となり再鑑賞組や地方からの遠征ファンも目立った。
さらにJR池袋駅構内では7月14日から8月17日まで特設の大型ビジュアル広告が展開されており駅利用者の目に強烈な印象を残している。
これは池袋がアニメイト本店や乙女ロードを擁するアニメ文化の中心地であることの証明であり、映像メディアとリアルプロモーションが見事に融合した現場型展開と言える。
HUMAX公式アカウントによる完売御礼の投稿が相次ぎ、サブカルの街・池袋がアニメーション映画の新たな拠点となりつつあることを実感させられた。
秋葉原:展示・グッズ・イベントの三拍子
一方、秋葉原では映画と連動する立体展開が進行中だ。アミアミラジオ会館店では等身大の鬼滅キャラクターのフィギュア展示が行われ、店舗前では写真撮影をするファンの姿が絶えない。
さらにK-BOOKS秋葉原店では缶バッジやぬいぐるみなどの鬼滅グッズが多数展開されており、映画鑑賞後の“推し活”に直結する消費が促されている。
今後のコラボカフェやスタンプラリーなどへの発展が期待されるものであり、PV素材や取材記事のテーマとしても極めて魅力的だ。
映画を観たあとはやはり聖地に足が向かう。秋葉原ではオノデンビル4階の「ジーストア・アキバ」が、映画鑑賞後の来店を呼びかけるポストを投稿。Xには「観た勢いで猗窩座のアクリル買った」「UFOキャッチャーで負けたからTシャツ衝動買い」といった声が散見された。
つまり秋葉原は鑑賞後の感情をグッズ購入へとスムーズに接続する二次消費の回廊となっている。
レビュー賞賛と批判が交差する第一章
SNSやレビュー投稿サイトを中心に観察された感想は明確に二極化していた。
肯定派の主張:「映像・演技・構成と全てに魂が宿る」
- 「映像美が想像以上。猗窩座の回想で泣いた」
- 「戦闘シーンが世界基準、音響の凄さが身体を震わせた」
- 「宮野真守の童磨が作品そのものになっていた」
映像表現の緻密さや声優の演技、音響効果までトータルでの没入感が高く原作ファンはもちろん新規層も満足したというレビューが目立った。全体のストーリー構成としても「一章でここまでまとめたのはすごい」という評価が多く原作の中盤以降の展開を見据えた“設計力”も称賛された。
批判派の指摘:「回想多すぎ」「テンポがブツ切れ」
- 「2.5時間の長さにしては、進行のテンポが悪すぎる」
- 「構成が散漫。戦闘の直前に回想を挟むのは演出的に不親切」
一方で原作の構造上仕方ないとはいえ、回想が連続することで流れが分断されたように感じた人も多いようだ。特に映画ファン・一般層からは「劇場で見る構成としては冗長」という声が一定数あった。
400億の夢は再び叶うのか?興収の行方
『無限列車編』が記録した404億円という金字塔。果たして『無限城編 第一章』がこの数字を上回ることは現実的なのだろうか。
初日17億円という数字は確かに驚異的だが、その後の伸びに必要なのはリピーターと一般層の接続である。
X上の投稿からは「あと3回は観に行く」「IMAX版でもう一度観たい」といったリピーターの存在が確認でき、これは非常に重要な兆候だ。反面「2.5時間で疲れた」「2章以降まで待ちたい」との声もあり以降の展開によって数字の曲線は大きく変わるだろう。
秋葉原のアニメ聖地が果たす役割とは?
この映画のヒットは単にアニメコンテンツとしての成功ではない。秋葉原のようなオタク文化のインフラが機能していることの証でもある。
秋葉原では映画関連商品の即日売り切れが相次ぎ上映終了後の来街率も高かったと推測される。駅周辺の店舗ではBGMに劇中の楽曲を流すなど、街そのものが無限城モードに染まる日も見られた。
この流れは、「映画 → 街 → 二次消費」というサイクルを形成し、アニメ経済の新しい回路として注目される。
次章への引き継ぎと読者の期待
第一章で描かれたのは猗窩座の宿命と覚悟だった。次に待つのは童磨との対決、そして柱たちの命を賭けた攻防戦。
ファンの間では「第二章で悲鳴嶼さんと童磨の因縁が描かれるのでは?」という推測も飛び交っており、アニメーション制作のUfotableの演出力に再び注目が集まる。

くまおの視点👀
数字のインパクトはもちろん凄まじいがワタシが強く感じたのは観客の熱量の質です。特に映画館の外に出てもなお作品世界の続きを生きているような人々の姿でした。
All Write:くまお
In every frame, a story continues beyond the screen — into the streets, the hearts, and the souls of fans.
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