【対談】秋葉原オタク年代記!2000年ガチ勢×現代アキバ民が語る「秋葉原らしさ」の正体【第1回】

“昔のアキバってどんなだったの?”“今のアキバと何が違うの?”
そんな疑問ありませんか?


秋葉原を10年以上見続けてきた現役アキバ民くまお(※akihabara.site管理人)が
なんと2000年前後に秋葉原に通い詰めたガチ勢「98式モケーレ」さんに直接インタビュー!当ブログをご覧頂いている98式モケーレさんと繋がる事が出来ました!
本当にリアルな“オタク空間の熱”を知る2人の本音対談をガチで記事化します。

「初めて知る人」も「当時を懐かしむ人」も楽しめるように
“注釈・用語解説”も大量に入れました!イントロから注釈入りまくり(笑)
最後には「秋葉原らしさとは何か」「未来に繋ぐアキバ魂」まで語り尽くします。
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イントロ

くまお

「98式モケーレさん、今日はありがとうございます!

実は私、シュタゲ世代スタートのアキバ民なんですけど2000年ごろの熱い時代の“ガチなアキバ”を体感してた方と直接話してみたかったんです。やっぱ伝説ですよ。」

98式モケーレ

「いやー、オレで良かったの?」

くまお

「めっちゃありがたいです。てか会うのめっちゃ怖かったです(笑)」

98式モケーレ

「オレも怖かったよ〜(笑)でもくまおさんのブログ見てたからね。なんとなくね。」

くまお

「嬉しいです。あんまりリアクション戴けないんで、このブログ。引かれてるんですかね?」

98式モケーレ

「好きな人しかみないだろ(笑)」

くまお

「あ、ところで“98式モケーレ”さんてちょっと変わった名前というかハンドルネームですよね。その由来よければ教えてもらってもいいですか?」

98式モケーレ

いきなりくるね(笑)“98式”ってのはPC-98(※注:NECが誇った国民的パソコンシリーズ)のことなんだよ。俺の初自作機が中古のPC-9801でその頃の秋葉原は

“まだ98現役”って空気もあったんだよね。『Win95全盛でもやっぱ98は神』みたいな。
で、“モケーレ”は“モケーレ・ムベンベ”っていうアフリカの未確認生物(UMA)。
『どこにもいそうで、誰も正体を知らない』みたいな“謎のアキバ住人”って意味を込めて付けたハンドルだよ。

そんで2ちゃんにたまに出没したりね。
だから“名無し”になったり“ROM専”(※注:読むだけで書き込まない人)になったり
その日の気分で姿を変える“気まぐれオタク”だな(笑)
今思えば乗りって大事だったな~。

くまお

「何か熱いっすね…。あ、時代がっていういか…当時の“ハンドル文化”って今とは重みが違ったんですね。」

【注釈ワード解説】

PC-98:NECが1980年代~90年代に一世を風靡したパソコンシリーズ。

モケーレ・ムベンベ:コンゴ川流域に棲むとされる未確認生物(UMA)、都市伝説的な存在。

自作PC板:2ちゃんねる内のパソコン自作専門掲示板。

ROM専:「Read Only Member」の略。掲示板を読む専門、書き込みはほぼしない人。

秋葉原らしさの正体――2000年×2025年の“アキバ観”

くまお
「まず当時のアキバってどんな雰囲気だったんですか?今と比べて“魔境”とか“国境”ってよく言われますけど…」

98式モケーレ
「あ〜、魔境ね…。今みたいな“観光地”とか“サブカルの聖地”っていうより“オタクがオタクのまま生きていける場所”だったよ。
駅出た瞬間パーツ屋やジャンク屋だらけでジャンク通り(※注:昔の裏通り、中古&壊れパーツの宝庫)をまず探検。
独特の匂いと段ボールの山今じゃ絶対再現できない。」

くまお
「“ジャンク通り”…今はすっかり影も形も無いですよね。
今の秋葉原は“外向き・映え”重視な雰囲気。
昔の“内輪だけの国”って感じで憧れます。」

ガチ勢の秋葉原ルーティン・推しスポット大公開!

【ガチ勢の黄金ルート・推し店】

くまお
「よく通ってたみたいなビルとか探索ルートとかってあるんですか?」

98式モケーレ

「たとえば駅を降りたらすぐ“ジャンク通り”に流れてジャンクPCの山(※注:ジャンク=中古・壊れ物パーツ。とにかく安かった)を漁るのがまず定番コースかな。『なんかないかってキョロキョロ』な。

基本は“中央通り”が本線。ラオックスとかソフマップとか…あ、今の“ビック”の前のやつね。
T-ZONEとか?あー、ほらあの黄色い看板の…あれ。あそこに朝からパーツ買いに並んでさ。
それで“ジャンク箱”に突撃して掘り出しモノあるか一日中探す感じ。で、『DOS/Vパラダイス』(※注:自作PCパーツの聖地的ショップ)の前が人種のるつぼみたいでな。しかも“リアル厨房(中学生)”から“おじさん自作er”まで、みんな並列でいた感じ。」

くまお
「今の中央通りはアニメショップメインというか…ソフマップは新品PCとか家電?。
ん?T-ZONEって今は確かガチャポン会館のあたりになるんですかね…。あ、そうだ。“ジャンク箱”って本当に“動かない部品の山”なんですか?今だと“新品保証つき”とかばっかりで、そのノリ憧れる!」

98式モケーレ

「そうそう!“動いたらラッキー”な謎基板とかフタだけのFDD(※注:フロッピーディスクドライブ)とか。たまに“メモ帳”にしかならないパーツ買って爆笑される(笑)
逆に“たった100円で名器ゲット!”も夢だった。」

くまお
「え、FDDのフタだけ!? それ何に使うんですか(笑)
秋葉原ってガチャと同じで“ハズレも楽しめ”って文化だったんですね!」

98式モケーレ
「そうそう“自己責任”が正義だった。
しかもパーツ屋のおじさんが“これ本当に使えねーからな!”って
声かけてくれるのもお約束。今ならコンプラ的に考えられない空気感だよ。」

くまお
「昔のアキバの“適当で人情”な雰囲気…
今じゃ“全部マニュアル接客”になっちゃって寂しいなぁ。」

98式モケーレ
「で、何だっけ。あの…“メッセサンオー”!あれは…えーと、今なんだっけ?アニメイト?
ま、名前忘れるくらい店がしょっちゅう入れ替わってたんだよ(笑)」

くまお
「メッセサンオー、今はビルごとアニメイトになってます。
“今だけのアキバ”と思っても、また一瞬で様変わりしますもんね。」

【注釈】
ラオックス ザ・コン館:家電/PC専門ビル。今はビックカメラ。
T-ZONE:伝説のパーツショップ。現在は消滅。
メッセサンオー:PCゲーム・音楽CD名物ショップ。
ジャンク通り:パーツ屋が密集した裏路地。

DOS/Vパラダイス:当時の自作PCパーツ専門店チェーン。

自作er:パソコンを自分で組む趣味人の呼称。

3. 学生・社会人で変わる秋葉原ごはん事情と「肉の万世」

くまお
「アキバ飯問題なんですけど、私の場合学生時代はチェーンで済ますかアトレで軽くみたいな感じで…。社会人になって初めて“肉の万世”で焼肉ランチとか。“ついに大人になった!”って実感したんですよ(笑)あそこって昔から秋葉原民にとって特別な存在なんですか?」

98式モケーレ
「うん、万世はね、“アキバの貴族”か“オタクの社交界”って感じだった(笑)
“万世橋”渡って“牛のキャラ”(※万世くん)にピースして入るのがお約束。
学生は“サンボ”で牛丼、大人のオタクは“万世”で打ち上げ、みたいな格差社会だったな。階が上がるほど高級になって今日は3階止まり…みたいな階級制度もあってさ(笑)コミケやイベントの打ち上げはみんな“万世”で“戦果報告会”。あそこでアキバの夜景を見下ろすのが“俺たちの王国”を実感できる瞬間だったよ。」

くまお
「私も“牛丼サンボ”お世話になりました…でも万世ビルの階級制度は今でもみんなネタにしますね(笑)」

【注釈】
肉の万世:秋葉原の老舗肉料理ビル。1949年創業。
万世くん:牛型マスコット。
サンボ:昭和な牛丼屋。現役。
アトレ:秋葉原駅ビル型ショッピングモール。

追記:98式モケーレさんから聞いた当時の伝説

牛丼サンボ
“安い・速い・量が多い”の三拍子。いかにもアキバ民が好みそうな昭和な空気。
店のおばちゃんに「今日は大盛りね!」と先読みされるのは“常連認定”の証。

カレーの秋葉屋
皿が大きすぎて最初ビビる。超大盛りでガチ勢の胃袋を試す名店。
唐揚げトッピングが正義!

ラーメン一矢・ラーメン天神屋
パーツ漁りで消耗したあとに味の濃いラーメンで復活。
今みたいな「映え」じゃなく純粋に腹を満たす“戦闘メシ”。

ガード下の謎自販機コーナー
“温かいおしるこ缶”や“謎のヌードル”
秋葉原名物“自販機うどん”に全力でチャレンジするヤツも。
“出てきたら当たり”な“激レアカップ麺”に歓声が上がるのもお約束。

路上でコンビニパンと激安コーラ
出費は全部パーツ&本に回すので
昼メシは“路上でパンもぐもぐ”がリアル。
“ローソン100”や“ampm”で補給→ベンチで即食い。

アキバ飯で食費を浮かせて、そのぶん“何か一つでもレアモノを!”
これがアキバ民の“正義”だった!」

そういえば孤独のグルメ(原作版)でもそんなシーンありましたよね。

4. 秋葉原の王道スポットにおける「今昔ギャップ」

くまお
「昔も今も“中央通り”は王道ですよね。
でもメイドカフェやアニメショップが増えて“萌え”が表の顔になったのは2000年代以降かも。
“ここは一番変わった!”って思うところあります?」

98式モケーレ
「うん、やっぱ“ジャンク通り”が消えてパーツ屋よりアニメやコンカフェが激増したとこかな。
昔は“メイドさん”は都市伝説レベルだったのに今は“メイドが普通”だもんな(笑)たまーに路上ライブやコスプレの先駆けみたいな人がいて「ヤバい!マジで本物だ!」って空気だったからな。びっくりだよ。でも“秋葉原はどんな時代もオタクの居場所”なんだよね。
“ここでしか出会えないモノ”が必ずあるみたいな感覚?それが“アキバ”なんだと思う。」

【注釈】
コンカフェ:コンセプトカフェ。メイドカフェや執事喫茶など。
萌え:オタク用語で“キャラへの愛やときめき”のこと。

5. 伝説の名物事件・現地だけのカオス体験

くまお
「当時の名物事件とか現地でしか体験できない伝説って何かあります?」

98式モケーレ
「そりゃあもう色々…。あー、例えばジャンク通りに謎PC山積み事件
ある日道にいきなりパソコン山積みになってて持ち帰り自由!って貼紙。オタク全員で分解大会(笑)

くまお
「は?どういう状況ですか(笑)」

98式モケーレ

あとフィギュア大投げ売り祭り。大手が閉店セールでケースごとフィギュア出してみんな戦友状態で山分けしたりな。

まああとは2ちゃんオフ会の大集結はしょっちゅうあちこちでやってたんだろうな。
名無し(=名前を書かない人)なのに現地でギコ猫Tシャツ”着て“合言葉で即オタク認定みたいな!
ネットとリアルの境界が消えた瞬間だったよ。」

くまお
「ジャンク通りの分解大会…カオスすぎる。今SNSでやったら絶対バズるやつ(笑)2ちゃんオフ会はネットとアキバが直結してたんですね!」

【注釈】
ギコ猫:2ちゃんねる発のAA(アスキーアート)キャラ。
名無し:「名無しさん」の略。匿名掲示板のデフォルト名。
オフ会:ネットの住人が現実で集まる会合。

6. 当時の空気感・現場ルールと秋葉原の掟

くまお
「今のアキバは観光地っぽくなって何でもありな空気ですが、昔はアキバ民ならではのとか空気感があったって本当ですか?」

98式モケーレ
「あった、あったよ!推しジャンルが違っても絶対否定しないとかね。昔はパーツ屋民

ギャルゲーマーアングラ本マニアが交差してたけどみんな違って当然が空気だった。むしろ沼の深さを自慢し合う謎マウント文化(笑)

あと並び列のマナー厳守ね。割り込み絶対NG!
当時はなんとなく現地自治みたいな空気迷惑系は速攻で注意しまくってたからな(笑)
当時は暴れるオタクとか撮影マナー違反がいたら必ずベテラン民が『オイ!』って注意してた。今より“自治”がきついからみんなで秋葉原を守るって一体感は強かった気がする。

ん〜、なんとなくだけど“みんな違っていいじゃん”で、だけど自分ルールを課してどれは必ず守るみたいな。現場主義第一というか秋葉原に来なきゃ得られない体験に本気になってた。それがアキバ民の矜持だったんじゃないかな。」

くまお
「それは…あっついですね!つかの使い方も気になります…みないな感じですかね(笑)」

98式モケーレ

「あとは紙袋文化とかね。(※注:発売日特典やエ◯ゲのキャラ紙袋を堂々と下げて歩く文化)」

くまお
「今は紙袋減りましたけどね…並び列文化とか現地ルールは残していきたいなぁ…」

【注釈】
現場主義:実店舗・現地重視。
紙袋文化:特典紙袋を持ち歩く勇者行為。

くまお

「たとえば“2000年くらいでこれだけは“現地で買って良かった!”っていう
伝説アイテムや体験ってありますか?」

98式モケーレ
「うわ、あるある!やっぱりエ◯ゲの新作初回限定店舗特典グッズかなあ(笑)
ネット通販も始まりかけてたけど秋葉原の店頭限定おまけが神レベルで豪華だった。

ソフマップで朝から並んでゲットしてその場で開封&お宝トレードだろ、そんで
紙袋抱えてジャンク通りをドヤ顔パレード。あとはまんだらけの謎袋開封祭とかガチャポン会館でレア引くまで連コインとか…。その日の秋葉原でしか出会えない“偶然と事件”が本当に楽しかった!何かしらやってたもんな〜」

くまお:
「その限定の高揚感、今もイベントとか限定コラボなんかでちょっと味わえるけど
昔は本当にすべてが現地主義だったんですね!
今だからこそ秋葉原に行かなきゃ得られない体験を大切にしたいって思いました。」

7. いま秋葉原に伝えたいこと&次回予告

くまお
「何でもネットで買える時代に今の秋葉原の存在か…。でもここでしか出会えない体験を味わいに行く価値はむしろ増えている気がします。イベント事は相変わらず凄まじい集客しますからね。私もブログを通じて未来のアキバ民にもその魂を伝えていきたいです。」

98式モケーレ
「秋葉原にはいつの時代もがあるからね。わかるでしょ?
でもここに来なきゃ得られないモノ仲間と分かち合う瞬間こそ本当の宝だと思うよ。
自分で探しに来る勇気とかオタク同士の優しい距離感ね。こんなアキバらしさ今もあるんかねえ。」

くまおの視点👀

この記事はまだまだ続きます!

今回の対談、実はまだまだほんの一部分でしかありません!

編集・文字起こし・記事化という手間がかかっている為時間がかかりそうです…。

が、一人でも見てくれる方がいる限り頑張ります!!


他に「秋葉原の裏路地文化」「今の新しいアキバスポット」「10年後の秋葉原はどうなる?」などなど熱い対談は続きます!

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秋葉原に通う全世代の“リアルな体験談”も随時募集しています。

そして、とにかく時間をください…。

秋葉原とくまお |
秋葉原での体験談を基に街やアニメ、ゲームなどの情報をお伝えします。
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飛躍の年にして激動であり灼熱のミレニアム世代の秋葉原。過去記事でもご紹介しています。

秋葉原は「今」も「昔」も自分だけの物語が生まれる場所。
また新しい伝説を一緒に作っていきましょう!
(次回もお楽しみに!)

All Write & 企画:くまお

Special thanks:98式モケーレ氏

秋葉原歴史 秋葉原 2000年代 秋葉原オタク文化 秋葉原昔と今 秋葉原対談 秋葉原名物事件 秋葉原変化 秋葉原ジャンク通り 秋葉原紙袋文化 秋葉原リアル体験

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